推理してください。あなたは既に答えにたどり着くための情報を持っています。
キラはどうやってポリグラフ検査を通過し、対策本部に入り込んだのでしょうか。
Lとの緊急会議
- 堀井
- 「本部長、緊急会議とはいったい……」
- 本部長
- 「堀井、目黒強盗殺人事件の担当刑事はお前だったんだな? 違法な取り調べをしたというのは本当か?
- 警部
- 「……はい、事実です」
- 岡本
- 「何故そんなことを!この事件の真犯人は……僕の父を殺したやつはまだどこかでのうのうと生きてるってことですか!?」
- 本部長
- 「『僕の父』……? そうか、お前、目黒の事件の子ども……」
- 警部
-
「上層部から指示されてやったことなんだ! 仕方がなかった……」
堀井警部が突然苦しみ始める。 - 警部
- 「ぐううっ!」
- 本部長
- 「堀井っ! しっかりしろ!」
- 警部
- 「キラの目的は……不正の……黒幕を……」
- 高浜
-
「警部っ!」
警部は胸を押さえて倒れる。岡本がすかさず駆け寄り、脈を取る。 - 岡本
- 「駄目です、亡くなっています……」
- 本部長
- 「堀井、堀井っ! ……クソぉ、 キラめっ!」
- 高浜
- 「そんな……私たちはまんまとキラの思い通りに……」
- L
- 「落ち着いてください。我々は今、キラに迫りつつあります」
- 高浜
- 「え?」
- L
- 「キラの手紙から『犯人は男』というメッセージが出たことからもわかりますが、民明党不正事件についてはキラは事前に知っていたようです。しかし、他の2つの事件の不正に関わったのが安藤捜査員と堀井警部だったという情報は、今、対策本部内で明らかになったことです」
- 本部長
- 「2人はキラ対策法が制定される2014年以前に警察に入っている。だからさっき皆が調べた、ここに残された資料に本名が記載されてしまっていた……」
- L
- 「そして2人は心臓麻痺で死んだ。つまり……キラは今、この対策本部内にいます」
- 今田
- 「そんなバカなこと!」
- L
- 「キラの4つ目の問い、『①〜③の事件を調べ、お前たちのすべきことをせよ』……。私たちのすべきこととはなんでしょう」
- 本部長
- 「3つの事件の情報でできること……性別、採用年度、所属署……そうか、職員の検索か!」
- L
- 「はい。キラはその検索に必要な情報を得るために我々に問いを出し、答えさせたのです。そして検索結果の人物こそが一連の不正の黒幕なのでしょう。……ですが私は、60分経った時点でその黒幕の名前をキラの要求通り発表します」
- 本部長
- 「何を言っているんだ、L!キラに殺されるとわかっていて名前を教えるなど許されない!」
- L
- 「ここでやめればキラは姿をくらまし、キラが警察に勝利したという“逸話”が残る。それはやがて拡散、肥大化し、キラの“神話”となり、また人々がキラを信仰する暗黒の時代が訪れるきっかけとなるかもしれない。……キラ、見ているんでしょう? さあ、ゲームを続けましょう。あなたが指定した60分後、私は黒幕の名前を発表します。ですが、我々はあなたを必ず捕まえてみせます」
- 今田
- 「何か策があるんですか?」
- L
- 「ありますが、言えません。あなたたちの中にキラが潜んでいる可能性がありますので」
- 本部長
- 「L、信用してくれ。私たちはキラではない」
- L
-
「『この場所にキラは入れなかったはずなのに、この場所にしかない情報を元にデスノートによる殺人が起きた』この大きな矛盾を解く鍵がわかったら、私に報告してください」
Lからの通信が切れる。 - 高浜
- 「あっ! L!」
- 本部長
- 「今はLの言う通りにするしかないだろう」
- 岡本
- 「……堀井警部の遺体は私が倉庫に運びます」
- 本部長
- 「頼む。君たちはLの言う“矛盾”を解き明かしてくれ」